ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト作曲のこの「ピアノ協奏曲第23番」は、クラシックのピアノ協奏曲の中でも最高峰に位置する作品と言われているので、ドラマや映画などで耳にした記憶があるという方は多いと思います。

特に、第2楽章(アダージョ)は有名です。

 

第2楽章は通して聴いても7~8分ほど。

決して長い曲ではないのですが、この楽章を聴くと皆一様に、切ない気持ちになる、と言います。

 

そして、短い中にもドラマを想像してしまうのです。

この楽章は3部構成。淡々とした抑えた調子のピアノで始まり、その旋律が切なく、徐々に胸にしみてくる頃、曲調が変わります。

 

控えめながら、明るく、浮き立つような旋律になるのです。

束の間の幸福が訪れたような気持ちになりますが、やがてまた最初の旋律に戻り、繰り返される旋律にいっそう切なくなって、静かに終わっていきます。

 

この感覚、まるで恋の始まりと終わりのようだと、誰もが感じるのではないでしょうか。

曲調は静かなのに、ドラマチックな音楽なのです。

 

ロシアの映画監督、ニキータ・ミハルコフの『シベリアの理髪師』(このタイトルはもちろん、オペラ「セヴィリアの理髪師」をもじったものですが、「セヴィリアの理髪師」の作曲家は、モーツァルトではなく、ロッシーニ)は、モーツァルトが重要なポイントとなる映画で、もちろん、この「ピアノ協奏曲第23番:第2楽章」も映画音楽として使われています。

この映画も切なく、泣けます。

でも、ラストに救いがあります。

 

第2楽章を聴いて気に入った方には是非観ていただきたい映画です。

 

モーツァルト: ピアノ協奏曲第23番:第2楽章